社民党山口県連合の主な運動方針
は じ め に
 昨年5月29日第22回定期大会を開催し、参議院選挙をはじめ、さまざまな日常活動を展開してきました。今大会の課題はそれらの取り組みを総括し、その成果と教訓を予想される衆議院選挙、自治体選挙に生かし、2年後の統一自治体選挙へとつなぐことにあります。
  そして「憲法施行70年」における「護憲」「活憲」の取組み、日常活動と党勢拡大に全力をあげ「党再生への展望」を切り開くための意思統一を図りましよう。

1. 情勢と課題

@ 第1はアベ政治の暴走に対決する闘いの強化です。「この国の未来を拓く一年とする」として次の70年を見据えた「新しい国づくり」に取り組む決意を強調した安倍首相は「新しい時代にふさわしい憲法はどんな憲法か。今年はいよいよ議論を深め、形作っていく年にしたい」として明文改憲に向けた準備を加速していくことを打ち出し、具体的な憲法改正論議の深化と「新しい国づくり」への挑戦に乗り出しました。そして「戦争法」の具体化を進めるとともに、沖縄の辺野古新基地建設、「共謀罪」の導入を強行しようとしています。さらに、格差と貧困を拡大するアベノミクスの推進、原発の再稼働、「農業の競争力強化」「働き方改革」を推し進めようとしています。社民党は、アベ政治の暴走を止めるため、日本国憲法の理念を活かす政治の実現をめざし、安倍政権の問題点を厳しく追及するとともに野党共闘の強化と広範な勢力と連携しアベ政治と対決します。
  そのために、地域での日常活動を強め、沖縄、福島の闘いと連帯し、平和運動フォーラム、戦争させない・9条壊すな!総がかり行動やまぐち、反原発団体、労組、市民団体と共に活動し、また、その活動の役割を担い取り組むことが重要です。

A 第2は、これらの闘いを押し上げ支える広範な大衆運動の強化です。世界的にも、新自由主義の矛盾が深刻になり、格差や貧困の問題が拡大する中で、昨年のイギリスのEU離脱投票やアメリカ大統領選挙でのトランプ候補の勝利に象徴されるように、既成政治への異議申し立てが差別と排外主義へと誘導される動きが強まり、今年もオランダやフランス、ドイツの選挙などで極右勢力の台頭が危惧されています。
 日本でも貧困と格差はますます深刻化し、厳しい経済状況の下、差別や排外主義が台頭しているといわざるを得ません。社会から寛容と多様性が失われるばかりか、ヘイトスピーチによる差別煽動や神奈川県相模原市の障害者施設へのヘイトクライム(憎悪犯罪)、沖縄に派遣された機動隊員の「土人」蔑視発言など、差別意識がより攻撃的な言動となっています。一方、スペインのポデモス(We Can)党の躍進、アメリカのサンダース旋風のように、新たなリベラルの復権の動きも見られます。
 その背景には、これまで個人の自己責任と捉えられてきた課題(保育や介護、働き方・最低賃金、奨学金等)が社会システムそのものの問題として公共課題化し、市民の運動と従来の政党を中心とした運動が結びつくことで大きな運動となった、ということがあります。日本においても、「戦争法」廃止の総がかり行動、辺野古新基地建設反対の「オール沖縄」の闘い、「さようなら原発」の取り組み、ブラックバイトの根絶や最低賃金の引き上げ、奨学金の充実、「保育園入れろ」等々の様々な運動が立ち上がっています。
 社民党は、現状に対する不満や不安を出発点としたあらゆる人間的な運動や闘いに立脚した働く人々や弱い立場に置かれた人々の砦です。今こそ市民との絆を実現し、安倍政権の反動諸政策に反対する多くの国民の声を運動に転化し、広範な国民世論に発展させていく一翼を主体的に担っていきます。

B 第3は、社民党の再建・再生の決意を固め合うことです。昨年の参院選では現有2議席を獲得することができず、改憲勢力に3分の2を許す結果となってしまいました。しかし、厳しい闘いの中で奮闘する候補者、党員、支持者の皆さんの思いが大きな輪へとつながり、比例代表では前回の約126万票を上回る150万票を超える得票を獲得し、得票率も2.4%から2.7%に伸ばすことができ、政党要件も引き続き確保しました。また、18歳になったばかりの若者をはじめ、多くの市民の皆さんとの新たな絆をつくることができました。競争最優先の市場万能主義に立つ新自由主義、強大な政治・経済・軍事力を背景に戦争のできる国を目指す新保守主義への対抗軸となり得るのは、「平和・自由・平等・共生」の理念を掲げ、社会民主主義を目指す社民党しかありません。この新たな絆を原動力として、日本で唯一の社会民主主義政党である社民党の再建・再生を進めていきます。

C 第4は、次期総選挙闘争の勝利に向けた準備です。昨年12月14日に衆議院議員の任期4年が折り返し点に達しました。次期総選挙は、平和と生活を破壊するアベ政治の暴走を続けさせ、明文改憲に着手することを許すかどうかの重要な選挙です。「戦争法制」の発動や差別と弾圧による沖縄の新基地建設強行、アベノミクスの失敗に蓋をして格差と貧困を拡大させる経済・税制の遂行、社会保障の切り捨て、労働法制の改悪、原発再稼働・原発輸出など、多くの国民の声に背いたアベ政治の暴走を止めるために、社民党は、目標の5議席以上の獲得に向け、常在戦場の構えで、解散・総選挙の準備を加速します。

D 第5は自治体議員の役割の重要性と議席確保です。県内情勢は人口減少をはじめ、低賃金、農用地の荒廃、上関原発建設、岩国基地空母艦載機移転、少子高齢化、公共交通問題など地域間格差をはじめ多くの問題を抱えています。こうした中で住民と直結し地域課題解決に党の顔として取組む自治体議員の役割は重要です。また、県連合の組織と運動に果たす自治体議員の役割は今まで以上に重くなっています。そのため、自治体議員の存在意義を再確認するとともに党の日常活動を議員活動との連携を強化して取り組むことが必要です。


2. 具体的運動方針

1. 衆議院選挙の取組み
  4野党は、参議院選挙で改憲勢力が3分の2以上の議席を占められたことに危機感を共有しており、党全国連合は参議院選挙での野党共闘(候補者の一本化)の成果・教訓を踏まえ、引き続き衆議院選挙でも候補者調整を進めなければならないとして、小選挙区における各党の「すみ分け」を求め改憲勢力による3分の2議席阻止を目指す方針です。
 山口県連合としては自前候補の擁立は困難ですが比例中国ブロックでの議席獲得をめざします。
 また、選挙区では野党選挙協力の協議を行っていきます。



2. 自治体議員選挙の取組み
  「地域での党の顔」「地域活動の要」として自治体議員の役割はますます重要となっています。自治体議員の発掘・拡大に努めます。
 2年後に迫った下関市議選、そして、統一自治体選挙に於いて、現有議席の確保目標を掲げて候補擁立と議席の死守を目指します。

3. 憲法改悪を阻止し平和を守る取組み
 明文改憲を狙う安倍政権は、施政方針演説で、「(改憲案)を国民に提示するため、憲法審査会で具体的な議論を深めようではありませんか」と呼びかけ、明文改憲に向けた準備を加速していくことを打ち出しました。
 アベ政治の暴走は、立憲主義や平和主義の問題であるにとどまらず、社会保障制度の改悪、高額の授業料や不十分な奨学金制度、非正規労働の拡大や長時間労働、沖縄県民の民意の否定などからも明らかなように、憲法が保障する権利が踏みにじられ、活かされていないという問題でもあります。平和憲法を活かす政治をアベ政治の暴走の対案として、憲法の理念・憲法の保障する人権を現実の政治と暮らしに活かす「活憲運動」を職場・地域から全力で取り組みます。
  これまで「戦争できる国づくり」の一環として、特定秘密保護法の制定など監視国家化を進めてきた安倍政権は、2020年の東京五輪・パラリンピックに向けたテロ対策を口実に、国民の強い反対で3回廃案としてきた「共謀罪」創設規定を含む法案を3月21日国会に提出しました。名称を「テロ等組織犯罪準備罪」と改め、適用対象や構成要件などを変更し、対象犯罪数を減らしたとはいえ、憲法の理念や現行刑法の基本原則に反し、合意という「心の中」を処罰し、思想の抑圧、人権侵害や市民監視の強化、運動への萎縮効果をもたらしかねないなどの問題点や危険性は全く変わりません。「現代版の治安維持法」であり、のぼりや清刷等を活用し、主体的な反対運動を展開するとともに、あらゆる民主団体などと連携して反対運動に取り組みます。
 政府は、南スーダンの厳しい現状について「武力衝突」と言い換え、昨年11月、南スーダンPKOに派遣される自衛隊部隊に「戦争法」に基づく駆けつけ警護等の新任務付与を強行しました。
 しかし陸上自衛隊部隊の日報には、「戦闘」との表現が複数箇所あり、PKO五原則が満たされていないことは明らかです。政府は自衛隊の南スーダンからの撤退を決めましたが、自衛隊の海外派兵の危険性を今後とも訴えていかなければなりません。
 中国地方では美保基地への新型給油機の配備、米軍岩国基地への空母艦載機の移駐、岡山県日本原演習場での米軍訓練の実施、さらに低空飛行訓練問題など県民生活に深刻な影響を与える事案が多数起こっています。中国ブロックと連携して配備反対の闘いを強めていきます。
 特に、米軍岩国基地空母艦載機移転反対運動の一翼を主体的に担わなければなりません。
 「戦争法」廃止をめざし結成された「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動やまぐち実行委員会」などの取り組みに主体的に参画します。また、「安保法制違憲訴訟山口」の原告またはサポーターに加わるなど運動の一翼を主体的に担っていきます。

4. 脱原発の取組み
 安倍政権は福島第一原発事故を忘れたかのごとく原発の再稼働の動きを強めています。
 福島第一原発の廃炉費用や賠償、一般の原発廃炉費用などを、電力の託送料金に上乗せして原発を持たない新電力の利用者からも徴収する原発費用の国民負担の転化など許せません。「原発は安い電力」との宣伝は通用しなくなっており早急な脱原発社会の実現が求められています。
 昨年8月3日、山口県知事は上関原発・公有水面埋立免許伸長を許可し、安倍政権の原発回帰に協力する姿勢を鮮明にしました。改めて祝島を始め地元住民団体や上関原発を建てさせない県民連絡会などと連帯し反対運動を強めます。
 また、脱原発運動を市民団体と連携し強化するとともに、再生可能エネルギーの普及に向け取り組みます。そのためにも各地域での学習会などを積極的に取り組みます。

5. 生活福祉を守り県民生活を充実させる取組み

@ 2013年に成立した交通政策基本法では交通に関する施策の決定、実施が自治体の責務に位置づけられました。人口減少社会において地域の活力を維持し強化するには、町づくりと連携した地域公共交通ネットワークを確保することが課題です。過疎地域においては「ライド・シェア」という名の白タク合法化が推進されており、安全の確保を求める立場から問題点をただしていきます。

A 地域医療は、医師、看護師の不足など依然として深刻で地域的偏在も顕著です。また、地域医療構想に基づくベッド数の削減も示されており今後の地域医療を取り巻く情勢は深刻です。引き続き地域医療を守り充実させるため地域住民とともに取り組んでいきます。

B 過疎化・高齢化の進行による担い手不足、耕作放棄地の拡大など、農林水産業を取り巻く現状はますます厳しくなっています。食料自給率の向上と食の安全、農村を守るために取り組みます。

C 山口県でも待機児童が問題になるなどの子育て支援、部落差別問題、障害者差別の解消、教育格差の解消、男女共同参画問題など憲法を暮らしに生かす立場から取り組んでいきます。これらの諸課題解決に向け、県民要望を取りまとめ県に提出します。

6. 労働運動との連携の強化
 労働者の雇用や賃金、労働条件の向上を目指すことは社民党にとって基本的闘いです。非正規労働者の処遇改善や正社員への転換、男女間の差別的処遇・格差をなくすために取り組みます。労働者保護ルールの改悪阻止、安心できる雇用、労働条件の確立に取り組み、自治体職場のワーキグプア解消、最低賃金のアップなど労働組合や関係団体と連携を強化します。
7. 党組織の強化と活性化の取組み
 基本組織である支部の活動を活発化することが党組織の強化の第一であります。そのため、支部の組織と運動の課題を明らかにして活動を活性化します。また、労働組合との意見交換会開催、市民団体、OBG、自治体議員後援会などとの協力を得ながら党勢の拡大に努めます。

@ 政治課題、地域が抱えている課題を中心に学習会・学習活動の強化に努めます。

A 全国連合が提起する「2017年党勢拡大運動方針」に基づき、党員及び機関紙の拡大運動に取り組みます。

B 「がんばれ社民党OBG会」の活動の活発化を行います。

C 「山口県版社会新報」の発行、SNS、ホームページの充実を図ります。


8. 議員団活動の活発化
 自治体議員団の活動が活発化することは党の活性化にとって重要です。議員団の活動が全員のものとなるよう活動を全党で支えていきます。「議会報告」など全党員・党友に行き渡るよう工夫します。議会活動と党活動の連携が一層強化するよう取り組みます。議員団の研修を充実するよう支援します。


9. 財政活動
 県連合財政活動の健全化には党勢拡大が不可欠です。特に社会新報、月刊社民の拡大は財政の強化に大きく貢献します。財政健全化の視点からも拡大に取り組みます。
 また、夏の「そうめん」、冬の「昆布」などを中心に、物販活動に取り組みます。
 各活動において経費の節減と効率的な運用を行い、限られた財源で最大の効果があげられるよう努めます。



10. 行動し「見える社民党」の実現
 この間、街宣活動、ビラ配布行動など実施してきましたが十分ではありません。行動を再構築し、創意工夫した取り組みで「見える社民党」をめざします。



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